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#227 「45分間の奇跡」
脳内にはデフォルトモードネットワークと言って、脳が「何の課題もこなしていない状態で、逆に活発になる脳内のネットワークで、それが働くことで深い思考や想像力など内的思考が高まったり過去の記憶がよみがえったりする」という非常に大切なネットワークのしくみだ。ゴチャゴチャのままでは整理することもままならないのでね。普段、忙しさで脳内がゴチャゴチャになっている人は特にこれを大事にすべきだ。そして、それを一番働かせるには「ボーっとして」何も考えない時間を作るのが必要なのだ。
そもそも、「忙しい」と言いまわっている人は、自分自身を律することが上手くできていない人で、そのうち心身ともに病んでしまうことになりがちである。私なんかも典型的にその口だ。人から頼まれたらどんどん引き受けて(受けたら人が喜んでくれるということに最大の快感を得るタイプだからやむを得ない)、後からダイアリーが真っ黒になったのを見て反対に顔色が真っ白になるタイプでもある(爆笑)。確実に自分で自分の首を絞めて、そのくせそれに快感も感じる一種のマゾヒストだ。
世の中には「忙しい」と言ってドヤ顔をしている人がいる。しかし、忙しいのは事実かもしれないが、それはイコール数多の機会や可能性を逸していることにつながっているのかもしれない。「忙しい」を印籠にしていると、実はその人は他の人から見ると、「本当に大切な仕事はしていない」と映るのじゃないかな。某総理大臣が就任のときに「働いて、働いて、働いていきます」という昭和の精神論を説いた。私はがむしゃらに頑張るという精神論者は嫌いではないし、何でも要領よくこなすことが取り沙汰され、タイパとかコスパなどが重宝されるそういう向きには辟易する。しかし「一日3時間しか寝ていません」という印籠をかざすのも少し違うかとは思う。

ちょっと話が脱線した。「デフォルトモードネットワーク」は脳にとっては「いこいの広場3丁目」のようなものだ。安全基地だ。とにかく脳が憩う時間(その憩う時間の中で脳が別の活動で活性化し、本領を発揮する)を作ることが、特にクリエイティブな仕事や生き方を目指す人には欠かせない。ところが、私の場合は悪癖のように「自ら暇な時間をつぶしていく」傾向にある。妻に言わせるとADHD、多動児だ。夜の睡眠時間も、結構途中で覚醒し、それからはヘッドフォンをつけて音楽を聴いていることが多い。お風呂は浴槽に使っている時間は数秒だ。冬でもせいぜい1分くらい。とにかくボーっとしている時間が皆無に等しい。
そんな中、たった一つだけ「何もしない」でボーっとできる時間がある。そしてその時には心身ともにリラックスできる貴重な時間だ。私にとっては奇跡の時間、それは、1クール15分のマッサージチェアに座っている時間だ。これは今の生活の中では、もう欠かすことのできない「脳の栄養タイム」だ。本来の性格なら、マッサージチェアに座りながらも本を読んだり音楽を聞いたりしてもよさそうなものだが、何故かこの15分間は揺れに身を任せることができる。とにかく気持ちがいい。一日に3クール、合計45分間は脳に餌をやっている。大事な時間。欠かせない時間。私にとっての45分間のデフォルトモードネットワーク。奇跡の時間。

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