受付時間 9:00~18:00
#234 「ヤノケン、高校野球を語るの巻」
近年の夏の猛暑と高校野球開催の問題への議論がにわかに活発になってきている。その中で高校野球をすべて7回制にするというどちらかと言えば体制側からの提案に世論の7割が反論しているそうだ。昨日のクローズアップ現代に出ていた智辯和歌山高校の髙嶋元監督さんも反対意見だった。元ジャイアンツで今は野球評論家の桑田真澄さんもそうだ。桑田さんは「野球の本質は変えるべきではない」とまで言っている。そしてまったく言論に影響力はない私も7回制には反対だ。
確たる理由を述べるのは難しい。しかし、今までの高校野球の歴史を考えると、「9回制で様々なドラマを見てきた」ファンには、野球を7回制に変えることそのものが、違和感を覚えるとしかいいようがない。あえて理屈をつけて考えてみると、「7回くらいまで熱戦が続いていた緊迫した試合の潮目が8回あたりで少し変わり、9回に劇的な展開が訪れ試合が決する」という独特のドラマがなくなるということだ。
もちろんこれが5回までの接戦が6回に潮目が変わり、7回に決するでもいいわけだが、その最初の緊迫感が5回ではちょっと短すぎるかなという気もする。最初から試合が動く一方的な試合では「7回コールドゲーム」という制度もあるわけだから(ただし地方大会では)それはそれでいいではないか。

今現在は、猛暑対策として5回にクーリングタイムを取るとか、時間を朝と午後の二部制にするといった対策もとられているが、いかにも「対処療法」という手段で抜本的にはなっていないと思う。一方、延長戦がなくなり10回でタイブレークになるのは、とてもいい対策ではないか。ズルズル続いて選手が疲労していくよりも、劇的な幕切れも期待できるし、何より試合時間を短くする効果がある。
簡単に考えられることは、舞台を京セラドームに移したら、みたいなドーム移行案だ。しかし「野球の聖地である甲子園に行く」という球児の夢に水を差すことになりはしないだろうか。ましてや甲子園球場をドーム球場に改装するなんてことはまあ現実味が薄いだろうし、仮に甲子園がドーム球場になったとしても「高校球児の聖地」としてのイメージを持ち続けるだろうかと言えば、結構疑問だ。
そこで私は考える。試合を「早朝とナイターの二部制にする」という案だ。具体的には第一試合午前6時半から、第二試合午前9時から、第三試合午後6時半から、第四試合午後9時からである。第四試合は誠に申し訳ないが「鳴り物応援は禁止」になる。高校野球は応援団や観客への配慮も必要だろう。高校野球も球場にとっては興業のひとつなので、その配慮も大切には違いない。しかし、早朝や夜間で少しくらい運営上の問題はあっても背に腹はかえられない。選手の命と目標達成の引き換えには出来まい。
小学生のころから高校野球の時期になれば、テレビにかじりついて見ていた。応援するのはもちろん地元兵庫県の高校。報徳学園、市神港、滝川、東洋大姫路。入れ込み過ぎて、負けてしまうとスネてしまい、それから丸一日口を利かないなんてこともざらにあった。新しい強い高校を自分で創作し、そのユニフォームをデザインして漫画に描くなんてこともあった。高校球児の夢やドラマは私の夢やドラマでもあった。(写真は日本経済新聞のサイトより)

コメント