#091 「いこいの広場3丁目」

最近は自分のことばかり書いていて、さながら高校生の時の日記のようになってきました。なので、少し外側に見えることも書いてみたいと思います。まずは、今は自分のお仕事の大半を占めている地域の居場所についてです。

 「いこいの広場3丁目」は毎週火曜日に定期開催している、地域の人々の居場所です。その理念はホームページにも明示されていますが、短く言えば「あらゆる人が壁を作らず寄りあって交流できる場」ということです。その奥底にある主催者としての本音は、いろいろな理由で社会参加ができない人々や、孤立している人々や、生きづらさを抱えているのに声を上げられない人々に家から出てきてほしい、そして幸せになるなんらかのヒントを持って帰ってほしいということです。まあ押しつけがましいと言われるかもしれません。しかし今、さかんに「地域共生社会」という言葉が謳われ、様々なケアが地域に求められてきていている現状で、実は地域の「お節介さん」の存在価値はどんどん大きくなっているのですよ。私たちも、その「お節介さん」の一員です。地域ケアについては、私たちは学者ではなく、それを頭で考察するほうではなくて、それを小さくとも実践するのが役目だと思っています。

 昨日は、神戸市から補助金を受ける「地域課題に取り組むNPO等補助金採択団体交流会」という長ったらしい名前の会に参加してきました。今年度補助金を受ける団体だけで190団体あり、その約半数がブースを出した、いわば「NPOメッセ」のような大きな会場に机一つ分のブースをもらい、文字通り視察者の質問を受けたり、他のブースを回ってネットワークづくりをしたりしました。補助金をもらうだけで190団体、ではもらわない団体(あるいは補助金対象期間の3年を過ぎた団体)も含めると、いったいどれだけの団体の数が「地域課題の解決のため」に頑張っているのでしょう。ある意味、日本の未来は明るいと感じたのでした。

 知的障害の方々が集まり音楽を奏でる活動団体、シニアにスマホの使い方を教授する団体、同業の居場所カフェ、文学喫茶、古本を集めて手作り図書館を作る団体、里山から竹を切り出し地域の工芸などに生かす団体、防災空地を利用して農園を運営する団体、地域の保健室やホームホスピスを運営する団体など実に様々な団体の方々と名刺やチラシを交換し、お話してきました。

 うちの居場所もだんだん支援してくれる会員の方々や参加者も増え、少しずつその理念を形にし始めています。参加者の皆さんには、火曜日は近隣の顔なじみのレギュラーの方々、その中には障害をもつ当事者の方々やご家族の方々、認知症の方、ご家族の方々や地域包括や社協などの支援者の方々などもいらっしゃっています。みなさんが和やかに、そして賑やかにコーヒーを飲みながら談笑され、ときに涙が出るほど笑い転げたり、ときに真剣に議論されたり、ピアノと持参の楽器でコラボ曲を練習したりされています。毎回、地域のイベント情報をたくさん持ってきてくださる方もいます。たまに卓球をして体を動かしたりもします。

 とにかく一見さん大歓迎(みんなが歓迎してくれます)。お待ちしています。なかなか外に出られない方々も、少しの勇気を出してうちのドアをノックしてみてくださいね。

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