#189 「セルフ・ビルディング」

 おそらくこれが今年最後のブログになるだろう。目標は今年中に200本目を書くことだったが、途中から失速してしまったので仕方あるまい。おそらく最速ペースのころには戻らないと思うし、こうなれば自分のペースで目標など決めずにコツコツ書くことにする。

 今年最後のオンライン英語サロンの中で敬愛する先生が言っていたのは、自分(先生)にとって今、旬となるキーワードは”Build”という動詞だそうだ。英語講師のみならず哲学者とも言えそうなその先生は、今まで”Learn”とか”Grow“というワードを大事にしてきたが、今は”Build”だと。単に「建てる」という意味のみならず、「組み立てる」とか「形づくる」そして「人間を形成する」というより深い意味を込めていると思われる。そして2026年は新たなる挑戦をしながら自分を組み立てていくということのようだ。

 先生は私よりちょうど20歳年下の45歳。振り返ると私にとって45歳はまさに「人生の転換点」だった。ビジネスの世界から福祉の世界に入ったのがちょうど20年前の2005年。それは私にとっても、後から考えれば”Build”の年だったのかもしれない。その時点では、かなり自分の人生が変わったという”Change”というほうが当たっていたと思う。だが今になって思えば、そこはまさに私にとっての人生の折り返し戦のスタートで、そこから介護や福祉の道を歩いていく”Build”のスタート地点だったのかもしれないと思う。

 若いとき、特に学生時代までは自分はかなり内向きの人間だった。性格ということだけではなく、まず自分の内面がどうであるか、どう葛藤し、どう成長し、どう変化していくかが一番大きな課題であったと思う。人に相談するでもなく、自分で考え、自分で答えを出し、また挫折して振出しに戻るという繰り返しでもあった。

 45歳の折り返しを過ぎて新しい道を歩き出して感じたのは、外向きになり、自分のことより相手のことを大切にする、そして「まずは自分よりも回りの人」と思うように少しずつ変わっていったということだ。しかし、最近になって思うのは「相手のことが大事」「自分より相手が優先」と言いつつ、実は相手の姿を勝手に決め、自分の理想を押し付け、「まずは相手がこういう姿であるべき」という奢りがあり、最終的には「相手を変えたい」と望むようになるような、とんでもない思考に行きついていたのかもしれない。

 65歳から66歳に変わる2026年の私のワードは”Integrate”(まとめる、統合する)にしよう。そして、いったん外向きから内向きに変えて、もう少し「自分を成長させる」年にしたいと思う。自分が成長し、もう少し器も心も大きくならないと、人を大事にすることなんてできないような気がしてきた。人をおおらかに受け入れるなんてことはできない。だから少し「自分時間」を大事にして、自分を組み立て、そしてまとめ作業に入っていこう。しばらくは内向きの時もあるが、でも最終的にはまたいつか外向きに変わるだろう。”Integrate” であるが、もし先生のキーワードの ”Build” という言葉を使うなら、さしずめ ”Self Building” となるだろう。「セルフ・ビルディング」我ながらいい言葉。「ただいま絶賛建設中」                      (写真:18歳の内向きだった私)

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