#181 「バイオリズムとアルゴリズム」

 

(このブログは2日前に書いたものですが、ホームページにおけるテクニカル的不具合のため、2日間アップロードできませんでした。今、それが出来てひとまずホッとしています)

65歳になってからどうも調子が出ない。まあそれはたまたま誕生日の10月20日あたりが起点になっただけで、65歳になったからすぐに何かが変わるというわけでもないだろう。しかし、このブログも誕生日の前日が最後で、ちょうど2週間、次のブログが書けていなかった。実は、この#181で書き始めて途中で宙ぶらりんになったまま中断したブログの切れ端が3本ある。つまり1本のブログさえ完成できなくなったのだ。

 一昔前に「バイオリズム」という言葉が流行った。人が生きているうえで、その人の心身の調子はこのバイオリズムによって支配され、そのどの部分にいるかによって調子の浮き沈みがあるというものだ。バイオリズムが下降した状態に突入したのだろうか。ならば仕方がない。時の流れに身を任せるしかない。

 身体のほうもどうもパッとしない。まずはあれだけ朝はぱっちり5時台に起きていたのが、今は7時を過ぎることも多い。つまり朝起きる気力が出てこない。あとは血圧がかなり高くなっている。もちろん「夏から冬」(秋はどこへ行った?)に変わる時期であるので、血圧はどうしても上がるという自然界の掟もある。それにしても以前もやはり血圧が高くなったときはメンタルも含めて全体的に調子が悪かった時期だったと思う。いや、調子が悪かったから血圧が上がったのか。まあどちらでもいいか。

 その代わり、夜はよく眠れるようになって来て、夜間のトイレ回数に関わらず、まあまあ眠れている。やはり冬になったから、冬眠の時期に近づいてきたのかもしれない。日本中で焦っている熊のように。

 さて、眠れないときに欠かせないアイテムは何と言っても音楽である。そしてApple Musicは「マイ・ベスト・アプリ」の中でも常に一位の座を譲らない、生活にも不可欠なアプリだ。何が優れているかと言って、その豊富な量の音楽ストックに加えて、利用者に合った個別の「おすすめ」の曲を提示してくれることにある。

 「あなたにおすすめ」というコラムがあって、それをいくつかの曲風によってグループに分類して提案してくれるもので、だいたい私はその「チル」グループを聞いている。毎週中身が更新される。そして、今の世の中のほとんどの場面でそうであるように、この「おすすめ」も勝手に薦めているのではなく、私がよく聞いている音楽の傾向をAIが分析して、アルゴリズムで作ってくれているというものになっている。

 AI自体についてはどうも世の中の趨勢がそうなってしまっているので、いつもの天邪鬼な私はどうも懐疑的に右上斜め45度からしか見ていないが、自然にそのお世話になっていて、その恩恵を享受していることは否めない。つまり、「AIに頼らない!」というのは単なる駄々っ子の戯れ言になっているだけかもしれない。

 しかし最近、そのアルゴリズムにもあまり満足していない。というのも「おすすめ」で提案してくれる曲がどうも同じようなものばかりで、変化がなく、面白くない曲が多くなっているのだ。しかしこうなる理由には私なりの仮説がある。つまり、「演歌以外は何でも聞く」というあまりに幅広くジャンルを限らず音楽を聴く癖が、アルゴリズムを狂わせているという説だ。これは当たっているだろう。

 バイオリズムとアルゴリズム、この二つのコントロールできないリズムに一喜一憂させられながら、これからの人生のラストパートを生きていくことになると思う。

 最後に、賢明な読者の皆さんなら(また出た)もうお気づきかと思うが、今日のブログはすべて「常体」で書いてみた。今までは一貫して「敬体」だったのに。これで何がどうなるかはよくわからないが、今、自分の心と身体が少しでも「変化」を求めているのは確かなようだ。(写真:シネマ神戸の玄関口‐神戸新開地)

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