#140 「ざんねんな体質」

 5月も半ばを過ぎました。毎年、だいたいこの時期に季節外れの真夏日になるということは既に予想していました。それを毎年ニュースでは、「まだ5月なのにこの暑さで・・」と驚きをもって報じられています。いやいや、毎年同じやんと思いながら、それでも今年は若干暑くなるのが早いかなとも思っています。6月の初旬になると、きっと35℃を超す猛暑日がやってくるでしょう。強烈に覚えているのは、10年くらい前、ある介護施設で働いていた時、利用者さんを追いかけて野を越え山を越え歩き回ったのが6月の初旬、気温はと言えば38℃だったからです。

 私は体質として、熱が内側にこもるようです。これはシンガポール駐在時代に発見しました。ただ、シンガポールの暑さがそれほど大変だったからという訳ではなく、ある治療のために漢方医に体を見てもらった時に、体内が異常に熱いことがわかり、体を冷やす漢方薬を処方してもらったという経緯です。

 シンガポールは年中暑い国ですが、熱い時期でも平均して32℃程度のものであり、日本の猛暑は確実にそれよりもずっと暑いです。それより、どこへ行ってもエアコンでギンギンに冷やしており、そのほうが大変でした。ほとんどがセントラルエアコンだったので個別に調節もきかず、オフィスではカーデガンや上着、映画を見に行くときもダウンジャケットが欠かせないという笑い話のような世界でした。ですから決して常に汗をかきかき過ごしていたというイメージではなく、シンガポールはむしろ「寒かった」という印象の方がつよいです。そんな中で、私のざんねんな体質は発見されたのでした。

 そんな体質ですから、真冬でも少し寒さが和らぐと、途端に家の中で一人だけ「暑い暑い」とつぶやいており、家族の中では確実に浮いた存在になります。私以外の二人はどちらかと言えば「寒がり」なので、その中で一人突出した異質の人とのギャップは大きくなります。仕事のデスクも、ダイニングのテーブルの下にも、そしてベッドの脇にも私専用の扇風機が置いてあります。なんだか申し訳ない気持ちになります。SDGsにもやさしくないので本当に我慢できればと思うんですが、これが結構きびしいです。

 7月ごろからは、寝る時はアイスノンがお友達です。これを抱きかかえながらやっと眠れるという感じです。やれやれ。しかし体質は変わる可能性もあるので、これからどうなっていくのか見ものです。ただでさえ、地球温暖化で毎年平均気温は上がっていっています。そうなるとますます私の居場所はなくなるでしょう。

 

コメント

コメントする

目次