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#104 「カギ・カエル」
新種のカエルの話しではありません。「鍵を無事返すことができた」という素敵なお話です。まあ聞いてください。この寒い日々にちょっとポカポカしますので。
発端は、お正月明けに、いこいの広場のフリーリトルライブラリーの上の卓球の点数表の中にそっとどなたかの鍵が入っていたことです。外には見えないようにわからないように。かわいいキーホルダーのキャラクターのついた鍵。キャラクターの名前は「妖怪ウォッチのウィスパー」とのことでした。
いこいの広場のレギュラーメンバーであるお隣さんが「お正月に孫たちが来て、また(卓球で)遊ばしてもらうかもしれんから」という話しは聞いていました。それでなくても、この卓球台はときどき誰かさんが遊んだ痕跡が残っており、それがとても嬉しく思っていました。実際に遊んでいる姿を遠くからそっと微笑みながら見ているような、子供の成長を見守る親のようなことができればいいんですが、なかなか実際に遊んでいるのに出会うことはできません。だから盗み撮りも(表現が悪い)できません。
お隣さんに確認したら、やはりお孫さんたちはお正月に卓球台で遊んで、その遊んだ時に鍵が落ちているのを偶然見つけたので、点数表の中に隠して入れておいてくれたということでした。お隣さんのご家族はもちろん、居場所のいつものレギュラーメンバーにも聞いてみましたが(このかわいい鍵入れを持っていそうな女性の方中心に)知らないということでした。
そこで、いこいの広場の玄関横の外壁の目立つところに、写真付きの落とし物の案内と、連絡先として私の電話番号を書いておくとともに、「わたしのご主人さまを探しています」という投稿をSNSにあげました。
数日たったころ、妻のところに、かつての英語の教え子からLINEが。「今、いこいの広場の玄関のところにいます。掲示物を見たが、鍵は私の友達のものみたいだ」とのことでした。すぐに飛んでいくと、テラスのベンチに座っている可愛い二つの後ろ姿が。
私たちの知っている今は中学生の元教え子とお友達でした。その、鍵の「ご主人さま」のお友達は喜びを爆発させたばかりではなく、そのラミネートされた掲示物を記念に欲しい」とのことでした。喜んで贈呈したことは言うまでもありません。
今回のこのお話の中で、何に一番感動したでしょうか。それは、この卓球台を使ってくれたお互い見ず知らずの子供たちの間に目に見えない連携の糸が存在し、それが見事に結ばれたこと、その双方を結ぶ仲介として私たちが少し役に立ったことです。なんだか大袈裟にはなりますが、私たちが目指している地域連携と多世代交流のかけらが少し実現したような気がして、とても清々しい気持ちになりました。
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