#103 「朝型?夜型?」

 ずっと夜型でした。私の夜型ヒストリーには二つの大きい山があり、ひとつは小学校6年生の中学受験のころ、ひとつはシンガポールで日本語学校を開いてプレイングマネージャーをしていた40代前半のころです。その二つの山の間はなだらかな夜型か、少なくとも朝型になったことはありませんでした。

 小学校での夜型は、受験戦争の始まりの時代に重なったからかもしれません。塾通い世代の走りでしょうか(神戸では「別勉(べつべん)」と読ばれていました)。某ヨットスクールの校長のような塾長が鞭の代わりに長い物差しをもって、ビシバシと子供たちを心身ともにしつけていました。私も小5から「入塾」し、塾のテストでは小学校のテストではありえないような20点とか30点をとって叱られ、夜は午前2時とか3時まで勉強、塾では「昨日何時に寝た」かの競争が行われるという異常な世界でした。まあ私たちはそんな中でもとても子供っぽく、無邪気でしたけど。

 そんな二つの山を含む「夜型界隈」の生活から脱却して、今は朝型に変わりました。もう少なくとも2年くらいは続いていると思いますので、声を大にして宣言しても大丈夫でしょう。だいたい5時台には起きて、用事をしながら英語のPodcast番組を聞いて、QOLと活力の源であるビッグ朝食をとり、7時前にはパソコンの前に座ることができています。朝型初心者のころは8時前後になると眠気が来て二度寝することもありましたが、今はだいぶ慣れてきました。

 朝型のよさは、何より「自分の時間が増えた」と感じることです。そして、それはブログを書いたり、メールの返事を書いたり、朝一SNSをしたり、仕事や勉強をしたりと午前中を有効に使うことに費やせています。だいたい学生時代から外でお勤めをしていたときも含めて、朝の時間を自由に有効に使った記憶がなくて、これはある意味、私の時間革命ともいえるくらい大きな変化です。

 就寝時間はあまり一定していません。しかし午前0時を超えることは、ほぼなくなりました。身体が持ちませんもんね。それに、午後10時ごろには自然に眠くなるようになりました。夕食後は心身のスイッチを全部切って、録画番組を見たりして完全にリラックスするようにしています。夕食前はエアロバイクを30分こいて、早めに風呂に入ります。

 朝型が良くて夜型が悪いということはないし、夜型でもそれで身体のリズムができればいいんじゃないかと思います。睡眠時間はしっかり確保しつつ。

 それが、そのリズムが崩れ、一番つらかったのが介護現場にいた時期でした。シフト制で動いていたので、毎朝起きる時間もバラバラ、寝る時間もバラバラ、夜勤が続いて次の日はずっと寝ていたりすると、まさに「飛行機に乗らない版 時差ボケ」状態になります。それが、マンパワー不足で夜勤明けの次の日も休みなく朝から出勤したり、また3連続夜勤なんてこともざらでしたので(というようなブラックな状態をかいくぐってきました)本当に大変でした。そして世の中の介護職の方は多かれ少なかれ、そのような状況を今も続けておられるのです。

 シンガポールの最後の5年間、日本語学校を経営していたときは、ほぼ「夜のお仕事」でしたので、夜は(というか朝は)午前3時ごろ寝て、朝10時ごろ起きるという完全夜型生活でした。それでも、それが毎日のルーティーンになると、何とか体はもちました。心は若干、壊れていきましたけど。今となっては、それは「太陽の光を浴びること」が不足していたんじゃないかとぼんやり思えてきました。

 私は今朝型になって本当に良かったと実感しています。これで、午前中に散歩でもして日の光を浴びられればなおのこといいですね。そして、介護の現場を離れた今、改めて介護職の大変さを実感し、その状況を何とか改善することに少なくとも関心を持ち続けたいと思います。直接、処遇改善に携わることはできませんが、介護職を応援します!

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