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#087 「Z世代と新人類」
定義がよくわからないまま、Z世代という言葉を使い、また流れてくるメディアを見聞きしていました。ネット知識によると、Z世代とは、1995年から2010年頃に生まれた世代で、まさにネット社会の申し子、SNSや動画などを通じて自己表現する。保守的、現実的で安定志向。決して無理をせず、組織などへの帰属意識が低いということです。
なるほど、関わる機会がそれほど多いとは言えませんが、なんとなくわかる気がします。しかし2010年頃までと区切られているということは、今の中学生以下の子供たちは次の世代に属するということなんでしょうね。調べると、α世代という言い方がありましたが、まだ定義は確固としたものがなく、このαという記号についても「未知のもの」というくらいの意味でつけられているんじゃないでしょうか。あるいは、X、Y、Zまで来たので、次の記号群の一番目という理由でαなんでしょうか。なんだか新型コロナの変異株を思い出すのでやめてほしいと思うのは私だけでしょうか。
これまでに世間的に認められた世代名には、古くから「団塊の世代」「新人類(世代)」「バブル世代」「団塊ジュニア世代」「就職氷河期世代」「ミレニアル世代(Y世代)」「ゆとり世代」そして「Z世代」と続くようです。団塊ジュニア前後の世代はX世代とも言われ、確かにX、Y、Zと続いています。
私はというと1960年生まれ、これは「新人類」が始まった年のようです。はぁ、新人類ねえ。思えば、この新人類の先頭に立つ1960年生まれという世代は、いろんな社会実験に使われてきたような気がします。様々な局面で、それを感じてはいた(とはいえ、ひとつひとつを具体的に思い出せませんが)その中で、ひとつ大きなものが、大学入試制度が私たちの年から変わったことです。共通一次試験第一回受験世代です。受験戦争という言葉は、わたしたちのもう少し前からあったと思いますが、今は大学の方から引く手あまたなのに比べて、まだまだ「生き残り戦争」のような状態だったと思いますし、しかも新しい試験制度が始まるということで、戦々恐々となっていた・・・はずなのに、私は何となくのんびりしていました。よく言えば「人事をつくして天命を待つ」タイプ、悪く言えば「危機感の薄い」タイプということでしょうか。しかし第一回目の共通一次のあの極寒の寒さによるつらさは今でもよく覚えています。
今年64歳になる私たちが新人類と呼ばれるのも嬉しいような悲しいような気分になりますが、今のZ世代はやはり死ぬまでZ世代と呼ばれるのでしょうか。
思うに、子供たちが、ある共通の特徴をもって生まれ、時代を形づくるということではなく、その時代の背景や変化してきた環境が、その時代にたまたま生まれた子供たちの性格や生き方に影響を与えて、〇〇世代いう、いくつかの特徴を持ったまとまりを作るということだと思います。ただ、そんな環境や時代背景には全く影響されない子供ももちろんいるわけで、あるいは影響を受けてもそれの受け入れ方は百人百通りあるはずなので、一概に「Z世代だから・・・」とくくってしまうのは、できたらやめたいと思っています。ただ、私が90歳になったときに「新人類」と言われて悪い気はしないとは思います。旧新人類などとわけの分からない言い方はしないでくださいね。 (画像はレタスクラブHP 「人類なら知っておくべき地球の雑学」より)
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