#085 「リマインダーのジレンマ」

ブログのテーマとしてメモに入れた「タイトル候補」は今朝数えたら35個ありました。確かにこうしておくとネタに詰まったときに便利は便利ですが、いいテーマは「旬のもの」なので、溜まって古くなったものは少し賞味期限切れの感もあり、やはりブログはその日に思ったことをその日に書くのが一番ですよね。しかし、今日のテーマ「リマインダー」はその35個の在庫の中のひとつです。風味が復活しますように。

 私は、会社員時代はどうだったか忘れましたが、介護職になってからはダイアリーに予定を入れていくようになりました。シフトもそこに書き込みます。なぜそうなったかは、何せ勤務形態が不規則なので、そうしないと間違いなく混乱するからです。ダイアリーを見ていないと下手をすると無断欠勤になってしまいます。また、次のお休みに何をしようと考えるのもダイアリーがないと難しいということです。

 しかしそうしているうちにスマホの時代が来ました。初代iPhoneは2007年に出たらしいですが、世の中の流れがワッとそこに群がる中、いつもの通り、アマノジャク魂全開の私はかなり利用を抵抗し、そしてここもいつも通りですが、(おそらく2012年頃)完全降伏して私にとってのスマホ第一号を使い始めたのでした。「結局こうなるんだから」と妻からは呆れられましたが。

 スマホを最初から使いこなしていたわけではありませんが、その中の「リマインダー」は私にとっては渡りに船の機能でした。ダイアリーに予定を書き込むことはその後も、そして今でも続けていますが、「ダイアリーをうっかり見わすれて用事をスルーする」なんて失態が発生することがあったのです。私はその頃からスマホのリマインダー機能をフル活用するようになってきました。人間どうしても年をとると記憶力も低下してきますし、生活の中に「うっかりぽっかり」が出てきます。そんなときに格好のツールに出会いました。

 ダイアリーは開き忘れるということが起こる反面、スマホは何かにつけ開きます。一日に何十回となく開きます。そんな時にリマインダーが上がっていれば、「そうだ、これがあった」と思いだせますよね。

 しかしリマインダーを使うにあたって気をつけないといけないのは、あまり何でもかんでも入れすぎると、一度に複数のリマインダーが重なってポップアップされ、どれから手を付けていいのか整理が難しいことや、下の方に重なったものを最悪、見過ごしてしまうという問題が発生してしまうことです。だから、リマインダーに入れるのは、必要最低限にするほうがいいのです。たまには脳を活性化させて思いだす努力も必要ですね。

 とはいえ、覚えていようと努力しても、そんなに覚えていられないのが、人間の老化のしくみです。たとえば、入浴中にひらめいたことを浴後すっかり忘れていたり、下手すると席をたってすぐに何をしようと思っていたのか忘れたりすることもありますよね。「こともありますよね」というか、日常茶飯事です。だから、やはり大事なことはリマインダー頼りになるのも仕方ありません。

 そんな中、私は、ひとつ良いことを発見しました。それは「一旦リマインダーに入れたことは、意外によく覚えている」ということです。不思議ですが、覚えようと努力しているわけではないのに、リマインダーが上がる前にその用事を済ませていることだっていくつもあります。昔からよく「書いて覚える」と言われますが、何かに記録することで自然に記憶できるメカニズムがあるということでしょうか。

 だから、せっかくリマインダーに入れたのに、それを見る前にやってしまえば意味がない、というか「リマインダー入れ損」という気がします。しかし、逆に入れないと覚えないわけだし、そこは「嬉しいジレンマ」とでもいうのでしょうか。

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