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#074 「64歳 禁断の入院生活 ① ~おらが体質編~」
タイトルを面白くしようとする魂胆が見え見えですが、そもそも禁断という単語の意味はわかるようでわかりにくいです。そもそも入院生活自体が「禁断のもの」でしょうと言われそうですが、その中に「禁断の果実」が隠れていたというのが主題です。また、一週間も入院するのは人生でも初めての経験ですので、そのために備忘録の意味でも書いておきたいと思います。
この神戸〇〇記念病院は(別に悪口を書くわけではありませんので、〇〇にする必要もないですが)私のお気に入りの病院で、大病院でも小規模病院でもない、その中間くらいのほどほどな感じと、なにより働く方々のフレンドリーな感じが好きです。接遇は行き届いているようです。ただ、朝の情報が夕に共有されていなかったり、何かをお願いしてからかなり待たされたりというようなこともありましたが、ご愛敬ですませられる範囲だったと思います。なにせ一週間という私にとってはとても長い入院生活はこれくらい穏やかで緩い感じが有難かったです。居心地が良いということで。
さて、入院理由についてですが、昨年末に前立腺の手術、正確には「経尿道的前立腺切除術」を行いましたが、術後の経過が微妙で、どうもすっきりといかず、何度か受診を繰り返し、膀胱鏡などでの検査を数回経て、追加手術を行うということになりました。確か8月末くらいには入院手術をするという方向性が決まっていたはずです。ただ、あまり前もってご心配をかけてもいけませんので、SNSでの発信は控えていました。芸能人の婚約発表みたいですよね。オーバーですみません。
私は体質としてどうも傷口が治るときにケロイドのように跡が残る(少し盛り上がる)タイプの様で、前回に削った跡が盛り上がってもう一度狭窄させてしまったということでした。そのようなわけで再手術が必要になったわけです。話が盛り上がるならまだしも、傷口が盛り上がるのはありがたくないですよね。そういえば、確かに過去にバイクで転倒して手のひらを縫った傷は、しっかり盛り上がって残っていました。
そして、今回は術後は尿道カテーテル(バルーン)を前回より長く留置する(おそらく傷口をできるだけ固定するということでしょう)ということでした。計6日間留置していました。前回の倍です。それは前もって聞いていたので覚悟はできていましたが、それを留置している状態はご想像がつくと思いますが、かなり生活の質が下がります。どこに行くにも、それをぶら下げて歩かなければならないのですから。世の中にはそういう方も多くいらっしゃると思いますが、自力で尿を出しにくくなると(排尿障害)、腎臓の負担が大きくなり腎不全になる可能性がありますので、カテーテルに頼ってでも尿は出さねばならないのです。よく食べてよく飲んでよく出す、これは健康の一番のバロメーターですよね(健康コラムニストみたい)。常時バルーンをつけないといけない状態を予防するためにも、前立腺の手術をしたり薬物治療したりは不可欠なのです。
入院当日(午後から)は特に病室や規則正しい生活に慣れる程度で、夕食後に下剤を服用し、午後10時より飲食禁止となりました。翌日は朝から浣腸をして腸の中を空にしてからの手術です。大腸の手術でもないのにと思いますが、(これは想像ですが)おそらく手術中の便失禁を防いだり、腹部が圧迫されるのを見越したりという理由かと思います。全身麻酔だったので、手術自体はまったく記憶がなく、前回同様、「さあ終わりましたよー」という何人かの笑顔に見下ろされて意識が戻ります。これは麻酔が効きやすい(なので、ブラックマジックにもかかりやすいし騙されやすい危険もはらむ)という体質に感謝するしかありません。
ありゃ、今回はずっとかたい内容のまま、ツボにはまってしまって抜け出せない。次回はいよいよ大部屋の様子とか禁断の果実とかの世界に入ります。ゆるくなりますので、お楽しみに!
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