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#071 「喉元過ぎれば暑さを忘れる」
朝晩涼しくなってきました。湿度も下がって気持ちいいですね。って、これは以前なら9月初旬ごろに使うあいさつ文でした。今は10月も中旬、天気予報ではまだ西日本は真夏日になるところもある様子です。
とはいえ季節は確実に「秋」になろうとしています。季節の中で一番「秋」の好きな私なんかは、できるだけ秋が長く続くよう祈ります。しかし、今の気候はそれを許してくれません。四季の国日本は、本当に二季の国になってしまうのでしょうか。
短い秋が訪れるころには、私たちは大変だった夏のことを忘れてしまいます。あんなに毎日ニュースで「過去に例のない暑さ!」と報道され、熱中症対策が議論され、暑さにやられた街行く人々がへたっている様子が映されていたのに、もう清々しい季節を喜び、秋の行楽のことを考え、そして気の早い人々はお節料理を注文し、企業はやれハロウィーン商戦だ、クリスマス商戦だと先を急ぐのです。
それがいつも悪いことだと言いたいのではなく、いい面もあります。私たちは基本的に「普通の」状態であることを喜び、「いつもの」生活を享受するという基本的な欲求があるのでしょう。私たちの生活はいつも通りの平穏な日々の上に成り立っていると考えていること、それを「正常性バイアス」と揶揄する向きもありますが、やはりそうでないと「身が持たない」というのもあります。人間のホメオスタシスというか、自律神経維持のためには必要だということです。
一方で、アリとキリギリスの童話のように、地球は今、確実に気候変動していることをいつも忘れないでいることはもっと大切ですよね。世界中の人がそれをもう少し我がこととして対策に協力していくと、少しはお天道さんも機嫌を直してくれるんじゃないでしょうか。要はSDGsです。SDGs。
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