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#061 「大相撲から考えた『なんちゃら』効果」
最近、大相撲にはまっています。なぜ最近になってはまったのか、いろいろ理由は考えられます。ひとつは、絶対的な強者がいなく(というと現横綱に失礼ですが)、いつも混戦状態になるから面白いという理由です。ふたつ目は、幕の内上位の関取の顔や体格をだいたい覚えてきて、個人として相撲をフォローできる面白さが加わったためだと思います。
横綱照ノ富士はとても強いものの、怪我が多く休場が多いことも混戦状態を招き、相撲を面白くしているのでしょう。今場所、関脇、大の里関は圧倒的な強さで場所を席巻しましたが、もし大の里の一強時代に入ったら、面白さも少し落ちていくかもしれません。ただ、大の里はもともとひいきの関取だったので、興味は続くかもしれません。
昨日は、大の里が圧倒的な強さで現任大関を破り、早々と優勝を決めました。私は、それを見届けた後、いつものルーティーン(エアロバイク30分)をこなし、そして風呂に入ったのですが、風呂の中で鏡を見た私は、自分の肉体が急に大きくなりたくましくなったように思えて(ここ、笑うところではありませんよ)、思わず制限時間いっぱいの後の関取のように、胸を張り、腕の筋肉を強調させて「ふん!」と構えていました。それは力士の体躯と力強い取り組みが引き続き頭の中に残存していたためと思います。
特に、スポーツ番組を視聴した後に、自分がそのスポーツ選手に乗り移った(そのスポーツ選手が自分に乗り移った?どちらかな)かのように、自分を投影させて、いかにもそのスポーツが上手くなったかのように感じる効果があります。「なんちゃら」効果。心理学でちゃんとした用語があると思いますが、まあ後で調べましょう。
マラソンの中継を見た後、まるで自分も42.195キロ走れる気がして、すぐにジョギングに出る人がいます。ラグビーの試合を見た後、すぐに筋トレを始める人がいます。ブレイキンの競技を見た後、でたらめダンスを踊ってみる人がいます(いるかな?)。空手の型を見た後、実際に私はすぐそれを真似て投稿しました。とても感激しましたので。結果は、まあ「お笑い動画」以外の何物にもなりませんでした。
そしてこれはスポーツによる物理的なことだけではなく、それ以外のことでも「なんちゃら」効果は心理的に感情的にモチベーションを上げることがあったりしますよね。大谷翔平のビッグフライを見て、気持ちが落ち込む人はほとんどいないでしょうね。(大谷さんのライバル選手を除けば・・・)。NHKのプロジェクトXを見て、何かに行き詰っている人が「やればできるかもしれない!」と思うということは多いと思います。
さて、そろそろまとめに入ろうと思いますが、この「なんちゃら」効果は、人のモチベーションを高める、「正」の効果になることが多いですよね。これと一緒で、お互いの人生のしあわせ、最近よく使われることばで言えばウェルビーイングも、人同士がお互いの姿を見ながら「なんちゃら」効果で、正の連鎖で高めていけるような気がします。そうなれば、理想ですよね。素敵な「なんちゃら」効果、とても貴重な「なんちゃら」効果。いや、そろそろちゃんと調べろよという話です。
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