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#040 「ひと手間、ふた手間」
普段、ITやICTやAIやIOTとか(もうそれだけで頭が混乱しますが)、あまりそれらについて好意的に書かない私ですが、そんな私にも、このオンラインサービスだけは絶対に生活に欠かせないというものが3つあります。明らかに私のQOLを上げてくれていますが、便利なサービスの裏には、もともとアナログで同様のサービスを担っていた人たちが食われてしまい、犠牲になっている事実も忘れてはいけないでしょう。技術の発展のダークサイドとでもいいましょうか。
さて、私の生活に欠かせないサービスの第一番は、間違いなく音楽配信サービスのAミュージックです。これは、本当に自分にとっては必要不可欠なツールとなりました。いつでも聴きたいときに聴きたい曲が簡単に聴けるなんて20年前には考えもしなかったことです。しかも、よく聴いている曲と同じようなジャンルの曲をお薦めをしてくれたりもします。曲の検索はとてもやりやすくジャンル分けされています。これぞ音楽好きの心をくすぐる魅惑のツールでしょう。夜中に覚醒してしまった時は、「スリープ」のジャンルの中から音楽や効果音などを選んで聴いているうちに、自然に眠ることができます。
二番目は、これは仕事関係で欠かせない「ネットでいんさ~つ、Pパック、はやいんさ~つやすいんさ~つ・・・」のPパックです。注文、検品、印刷、発送の流れは完全自動化ではなく、中に必ず人の目が入っているようですので、印刷の質や納期などに関しても、満足のいくコミュニケーションができます。印刷の出来が思わしくなければ、検証の上、やり直しもしてくれますし、まさにテーマソングの通り早くて安い!これでは、町の印刷屋さんはたちまち生き残りが大変になってしまったはずです。
最後は、プリント楽譜の配信サービスです。一昔前は弾きたい曲があっても、とにかく楽譜を探す作業が大変でした。楽譜専門店を訪ねて大阪梅田や三宮まで出向いて、いくつもあるピースから探したり、どの曲集に入っているかを探すのも大変な作業でした。それが、今や曲名を検索するだけで数種類のタイプの楽譜がひとつ数百円程度でダウンロードできる。これは、画期的なサービスだと思いました。印刷してから、結局難しくて諦めてしまった曲も数限りなくありますが、まあ数百円だから、というのは許容範囲内でしょうか。
まあ本当に便利な世の中になったものです。しかし、そもそもネット検索がそうですし、地図がそうですし、読みたい本を求めることもそうですし、それを達成するためにかけていたひと手間、ふた手間、いやいや十手間くらいの手間がどんどん省かれていっています。
手間がまったくかからなくなった世の中になった行く末はどうなるのでしょうか。周りがそれが普通の状態としてなにも気にしなくなるということは、特に世の中にこれという変化は起こらないのでしょうか。人の知的機能や健康に何か及ぼすことはないのでしょうか。心配性の私はそんなことを考えてしまいます。だから、大きな手間は省けても、普段のちっちゃい手間を面倒くさがらずにやろうと思う今日この頃です。
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