#037 「僕が認知症になったら」(2)

さて、「僕が認知症になったら」の今日はBPSDです。BPSDは中核症状があるがゆえに二次的に表れてくるもので、本人の性格や生活歴、本人を取り巻く、かかわる人の接し方、飲んでいる薬や健康状態などが原因になって、それらに対する反応のようなものがとりわけ増幅されて出てくるという症状です。

 「すべての認知症の人に現れる現象ではなくて、ケア者がよく観察し、考察し、支援することによって軽減することが出来る」というのは、私もいつもサポーター講習などでしゃべっていることです。

 しかしこれは、いったんケアの現場に入ると、あるいは実際に認知症の方と関わっていると、このような知識よりも、まずその場で起こっていることに対処することばかりに気を取られたりしがちです。しかし、「その場で起こっていること」には、必ずなんらかの理由(中核症状)と思いがあることを忘れてはいけません。

 さて、私のBPSDです;

これでいて、かなりプライドが高く、またムカッとくるときにはくる性格です。プライドをいたく傷つけられたら、暴言やら、ひょっとしたら手が出るかもしれません。どうぞ、将来、私をケアしてくれる方はパーソンセンタードケアを勉強して、私の気持ちを理解してください。そして、同時に私の暴言や暴力をお許しください。

前回も書きましたが、視覚認知力が弱く、方向音痴です。私がひとり歩き(徘徊)しても、帰ってこられるように、そっとGPSとかをつけて下さい。また、つまづいたり、階段から転落したりしないようにバリアフリーにしてくださいね。(世話のやける人だな・・・)

基本的に寂しがり屋なので、ひとりで放置しないで、そっと近くにいてください。だけど、音に過敏なほうなので、あまり大きな音で音楽を鳴らさないでくださいね。そして、一日2回、コーヒーをお願いします。もし音楽をかけるなら、唱歌や演歌じゃなくて、ビートルズやビーチ・ボーイズやゆっくりとしたジャズやクラシックをかけてくださいね。あまり新しい音楽はわからないので遠慮しておきます。

さて、BPSDを書き出していったと思うのですが、いつも間にか、エンディング・ノートの中の「私の望む生き方」のような内容になってきました。「私の望む生き方」もっともっと出てくると思います。覚えているうちに早めに書き出しておきたいと思います。

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