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#030 「幸運は天から降ってくる」
株式会社セブンシスターズで福祉事業に参入(参入!?)して早や2年。いまだに事業の「幹」となる太い一本柱を見つけようと試行錯誤しています。介護福祉という分野であえて介護保険は利用せずに営利を追求するというコンセプトを振りかざして「考えながら走ってきた」のはいいのですが、このような小さな一企業が、とてつもなく大きく深い分野でまともに戦えるほど、世の常は甘くありません。
そして、私の場合は「自分が得意で好きなことはやる」「自分が気乗りのしないものはやらない」という深刻なわがままがあるので、商売の神様が微笑んでくれるはずもありません。そんな中、もともとから「セミナー好き」で、どんなセミナーが開催されるのかいつもチェックを怠らなかった、この「福祉のセミナー」という分野は、一本柱とまでは行かないまでも、太い枝葉として継続していきたいと考えています。
今回も、「人生会議」をテーマにした「認知症の母が命懸けで教えてくれたこと」というセミナーを、大ヒット映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」の監督さんであり、ひとり娘である信友直子さんを講師に迎え、開催しようとしています。自分としても久々のビッグ・プロジェクトという気持ちでやや興奮気味に打ち出しました。
それが、まだ募集10日目で気が早いのですが、申し込みのスピードが今一つで、「いい流れのときはあぐらをかき」「あまり良くない流れのときは必要以上に焦る」商売人として、とても人に誇れない気質の私は、昨日くらいから営業回りに必死のパッチになっています。
皆さんはもうそろそろ「いつになったら『幸運は天から降ってくる』の話しになるのか」しびれを切らしていますよね。
その営業回りのひとつ、ある地域包括支援センター(神戸ではあんしんすこやかセンターの呼び名で親しまれる)の場所を、隣同士の別の施設と間違え、事務所で確認したところ、「お隣の施設」とのこと。謝って、すぐ車を回そうとしたら、「何でしたら車はそのまま停めておいてください」ととても親切におっしゃっていただけました。「人の好意にはすぐに甘える」がモットーの私は、お言葉に甘えて車を置き、お隣の地域包括で用事を済ませ、元の施設に車を取りに戻り、お礼かたがた事務所に声掛けしようとしましたが、「まてよ、せっかくの機会だから、チラシをお渡ししておこう」と思い、お礼と一緒に宣伝もさせていただきました。
その施設の方から、即日、セミナーへのお申し込みがあったのです。本当に何か所回ってもなかなか一人の申し込みを獲得することが難しいこのお仕事、まさに「幸運は天から降ってくる」でした。
なんだそれだけ?とおっしゃるなかれ。本当に言いたかったのは、幸運も幸福も、なかなか自分だけの力で勝ち取るのは難しい。「天から降ってくる」という言い方は、他力本願のように聞こえますが、それらは、自分が一生懸命やっている中で、自分以外から与えられるものだということ、そして大事なのは「それを信じながら待つ」という姿勢だと思いました。
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